表紙   追悼集もくじ  つぎ        故中村佐喜雄先生追悼文集



 はじめに  

 (1 ) お姉さんより 中村先生の生立ち


 この度は弟の追悼文集を計画下さり大変有りがたく思っております。

 弟は二才の時に親と死別してしまいました。そして私が早くに結婚しておりましたので弟を我子のように育てさせて頂きました。小さな時から人一倍賢い子で勉強が大好きでいつも机に向かっていました。又家の手伝いをするのも大好きで、今思うとけなげな姿で、私の側で手伝いをしていた頃が懐かしく、涙の出る思いで回想致しております。大病もせず、すくすくと、とても育てやすい子供でした。小学校、中学校、高校そして国立奈良教育大学に入りました。又、モールス信号にも興味を持ち大阪の学校へも行きました。社会に出た弟は、自分のやりたい仕事に打ち込め、あちこちで沢山の友達にもめぐまれ、皆にかわいがってもらって本当に幸せな生活を送ったと思います。弟が亡くなる日までいつも私のことを親のように気にかけてくれて、盆、正月は勿論のこと、旬々にいろいろな物を送ってもらった事が今では胸つまる思いで感謝の心で一杯でございます。
 皆さん本当に有がとうございました。
 
              山本久枝 




故中村佐喜雄先生をおまつりいただいている
天理教高見分教会
奈良市大森町

梶岡貞造様より代筆していただいた原稿です。



(2) 中村先生の追悼録  発刊によせて

 中村佐喜雄先生が、突然亡くなられてから早や五年が過ぎようとしています。 この度は、上嶋先生のご協力により追悼文の発刊をみたことは誠に嬉しい限りであり ます  情熱を持って生涯、障害児と向き合って、お通りになった先生のご精神は我々の心 の糧に なっています。その思いを受け継ぎ、通ることが、何よりも中村先生へのはなむけに 、なろうかと 思われます。 今後、何かあるごとにこの追悼文を開き、先生の心を心とさせて頂きたいものです。 発刊にあたり、上嶋先生を始め皆様方のご苦労に、厚くお礼を申し上げます。

                     天理教高見分教会   梶岡 貞造

    
 
                              




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