2008年度全日本育成会地方巡回相談支援事業

「知的障害のある人の成年後見を考える」

   

と き  平成20年12月12日(金) 
ところ  奈良県社会福祉総合センター
      5F 研修室B

 
   

主 催
社会福祉法人 全日本手をつなぐ育成会
社 団 法 人  奈良県手をつなぐ育成会

 

 
    「知的障害のある人の成年後見を考える」  
    開催趣旨  
     2000年4月に成年後見制度が導入されて、8年が経ちました。
しかし、未だに成年後見制度は、十分に活用されているとは言えない状況です。
 制度利用が進まない理由としては、「一般に制度がわかりにくい」「お金がかかる」「審判まで時間がかかる」などが挙げられます。
 これまで、県育成会としても、成年後見制度の普及・推進のために、「成年後見制度としくみ」の研修会や、「親族が、成年後見人になった事業」などを通して、相談会等を開催してまいりましたが、私たちが制度の理解を深める中で、新たに疑問や課題も出てきました。
 そこで、これらの疑問や課題を受けて、今回「知的障害のある人の成年後見を考える」をテーマに相談会を行います。特に、「なぜ、いま成年後見が必要か?」と「成年後見に関わって=身上監護」の視点から、講演を交えての成年後見制度全般に関わる相談会といたします。
 また、この事業につきましては、全日本育成会地方巡回相談支援事業として取り組ませていただきます。
 そして、この相談会が、支援者としての親の研修の場となり、成年後見制度の課題整理の一助になり、関係機関との連携に向けた研修の場であることを願います。
 
     

 

 
    日程
 
    9:40〜10:00 受付  
    10:00〜10:10 挨拶 社団法人奈良県手をつなぐ育成会 理事長代行 阪口貴子  
    10:10〜11:00 講演「なぜ、いま成年後見が必要か」
             〜親なきあとにも、子供に豊かな生活を〜
  講師 奈良弁護士会 高齢者・障害者支援センター運営委員
     佐々木育子さん
 
    11:05〜11:40 講演「成年後見に関わって」
  講師 なら高齢者・障害者権利擁護ネットワーク支援員
     井上静香さん
 
    11:40〜 相談会
 質疑応答 事前配布の質問用紙による事項、また、フロアーからの相談に対し、助言・回答をいただく。
 
    12:10〜   まとめ   
    12:30 閉会挨拶  
         
    相談記録
   
      【相談事項】
о判断能力が「著しく不充分」と「不十分」の基準
 法定後見には3段階ある。
 境目があいまいになっており、ボーダーラインの人の判定は医師による。
 どんな支援が必要かを見て判断する。
 補助は本人の意思により、本人が判断できる。→本人がした事が有効。
 補助と貢献の間にいる人が保佐となす。
о未成年の場合……メリット
 未成年後見人は親権者のかわりになる。
 親権者があてにならない場合→後見人
оどのような支援をしてくれるのか?
 財産管理と身上監護
 施設の利用料支払い。住宅の場合は生活費の管理。
 預金の安全管理
 本人の為に使う事が大切で、ケチることではない。
 悩めば、裁判所に相談する。
 月1回以上、本人との面談があってほしい→身上監護
 福祉サービスの契約や変更の手続き
 医者との医療ケアの相談
 後見人を支援する人がほしい。
о後見人制度を利用しても本人は自分のお金を自由に使えるのか。
 日常生活については自由に使える。
 食べ物の購入や交通費等は自由。
 本人の意思をどこまで尊重していくのかが難しい。
 本人との話し合いの難しさもあり、本人の為にならないという判断をして制限を加える。
о親、兄弟が元気でも、この制度を利用しておいたほうがいいのか。
 十分なケアが出来ていれば、まだ必要はない。
 出来なくなれば、先々のことを考え、何か年計画で考えて行く。
о弁護士に依頼するとしたら、紹介してもらえるのか。
 弁護士会で対応しているが、当たり外れがある。
 高額な報酬がいる弁護士もあり、見極める必要がある。
 
         


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